2020年の改正では労働者派遣法の何が変わった?
2020年4月に改正された労働者派遣法。働き方改革の一環として、多様な働き方を認めるために派遣社員の権利を守る改正が行われました。
ここでは、その2020年の派遣法改正について、内容や目的を解説していきます。
派遣法改正(2020年)の目的
派遣社員は、正社員に比べ立場が弱くなりがちで、待遇面でも冷遇されることがあります。
これによる格差の固定化を防ぎ、多様な働き方をもって少子高齢化を防ぐ「働き方改革」の一環として改正が行われました。
依然として存在していた正社員と派遣社員の不合理な賃金格差。これを是正するために、同一労働同一賃金という概念が導入・義務化されることになったのです。
派遣法改正の変更箇所
派遣法第26条として、以下のように追記されました。
7. 労働者派遣の役務の提供を受けようとする者は、第一項の規定(新設)により労働者派遣契約を締結するに当たっては、あらかじめ、派遣元事業主に対し、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働者派遣に係る派遣社員が従事する業務ごとに、比較対象労働者の賃金その他の待遇に関する情報その他の厚生労働省令で定める情報を提供しなければならない。
これにともなって、賃金の決定方法、派遣先企業からの賃金に関する情報提供の義務化、そして派遣会社から派遣社員への説明の義務化が行われました。
派遣法改正の内容
同一労働同一賃金を実現するために、派遣社員の賃金は以下のどちらかで定められることになりました。
- 派遣先均等・均衡方式: 派遣先企業の社員と同じ水準で賃金を決定する
- 労使協定方式: 派遣会社と、派遣社員の過半数を代表するものとの労使協定によって決定する
派遣先会社から派遣会社への情報提供の義務付け
上記の「派遣先均等・均衡方式」で派遣社員の賃金を決める場合、派遣会社は派遣先の賃金などに関する情報を知らなくては待遇を決めることができません。
そこで、派遣する社員と同じ仕事をしている社員の賃金について、派遣先は派遣元に情報を提供することが義務付けられました。
派遣会社による派遣社員への説明の義務付け
派遣会社は、派遣社員に対してあらかじめ以下について説明することが義務付けられました。
- 派遣先均等・均衡方式もしくは労使協定方式によって、どのように賃金を決定するか
- 職務の内容や成果、意欲、能力、経験その他就業の実態などを勘案してどのように賃金を決定するのか
また雇用の際に以下を明示する義務もあります。
- 昇給・退職手当・賞与の有無
- 労使協定の対象となるか
- 派遣社員からの苦情の処理に関する事項
参考にしたサイト
- 厚生労働省「第7 労働者派遣契約」:https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou/dl/7.pdf
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